「もっと力を抜いて」と言われても、どうしたらいいか分からないあなたへ
部活・クラブチーム・社会人スポーツ……一生懸命に練習しているのに、
- なんとなく伸び悩んでいる
- ケガをくり返してしまう
- 「もっと力を抜いて」とよく言われるけれど、やり方が分からない
そんなお悩みの裏側には、「脱力」と「連動」の問題が隠れていることが、とても多いです。
トップレベルで活躍してきたアスリートほど、 「いかにうまく力を抜くか」「全身をどう連動させるか」 を大事にしています。 ところが、実際の現場では、その考え方にきちんと触れないまま競技を続けている選手も少なくありません。
この記事では、
- なぜ「脱力」と「連動」がパフォーマンスにもケガ予防にも欠かせないのか
- なぜ大事なのに、現場ではあまり教えられていないのか
- 当院では、どんな形でそのトレーニングをお手伝いしているのか
を、部活〜社会人アスリートの方や、その親御さんにも分かりやすくお伝えします。
「頑張っているのに伸びない」背景にあるもの
スポーツの世界では、
- もっと筋力をつけよう
- もっと走り込もう
- フォームを直そう
といった言葉がよく出てきます。もちろん、どれも大切な要素です。
ですが現場でからだを見ていると、 「がんばる」=「全身を固めて力むこと」になってしまっている選手が、とても多いと感じます。
- 肩や首に力が入りっぱなし
- 足の裏がうまく使えず、つま先やかかとに偏っている
- からだ全体を使う前に、腕や太ももなど一部だけで頑張ってしまう
この状態では、練習量を増やしても、フォームをいくら「頭で」意識しても、からだがついてきません。 ここでカギになるのが、「脱力」と「連動」です。
トップアスリートほど「力を抜くことの難しさ」を知っている
ハンマー投げの金メダリスト・室伏広治さんは、 「多くの人は“力を入れること”ばかりを意識しているけれど、本当は“力を抜くこと”の方が難しいとまず教えるべきだ」 といった趣旨の話をされています。
また、元メジャーリーガーのイチローさんも、 「肩の力を本当に抜くとはどういうことか、プロの世界でも理解できていない選手は多い」 というニュアンスのコメントを残しています。
世界のトップで活躍するレベルでさえ、 「力を抜く」「不要な力みを取る」ことは、それだけ奥深く、難しいテーマ だということです。
これは、日本人に限った話ではありません。世界中の一流アスリートが、競技は違っても共通して「脱力」と「連動」を大切にしています。
それなのに、なぜ現場ではほとんど教えられていないのか?
ここには、いくつか理由があります。
- 筋トレや走り込みのように、数字で成果が見えにくい
- 「肩の力を抜いて」「リラックスして」と声をかけるだけになりがちで、具体的なやり方に落とし込みにくい
- 指導者自身も、感覚としては分かっていても、言葉にして伝える訓練を受けていない
その結果、
- 練習量は増えているのに、からだの使い方は変わらない
- 力んだフォームのまま負荷が上がっていき、どこかでケガが出る
- 「もっと頑張らないと」と、本人もさらに力を入れてしまう
という“悪循環”にはまってしまうケースが少なくありません。
第一段階:それが大事だと「気づくだけ」で、すでに差がつく
ここでまずお伝えしたいのは、 「脱力」と「連動」が、パフォーマンスにもケガ予防にも直結する大事なテーマなんだ と知るだけで、すでに周りと差がつき始めるということです。
「とにかく筋トレ」「とにかく走り込み」だけで乗り切ろうとするのか、
「力を抜いて、全身をうまく使う」という発想を持ったうえで練習するのか。
これだけでも、日々の練習の質は大きく変わります。
選手本人だけでなく、
- お子さんのからだを心配している親御さん
- チームの選手を守りたい指導者の方
がこの視点を持っているかどうかでも、長い目で見たときの差はとても大きくなります。
第二段階:「頭で知っている」を「からだでできる」に変える
とはいえ、 「脱力が大事なのは分かった。でも、具体的にどうしたらいいの?」 というところで止まってしまう方がほとんどです。
ここが、第二段階です。
- 頭では「力を抜きたい」と思っているのに、からだは力んでしまう
- 自分では「リラックスしているつもり」なのに、実は肩や首がガチガチ
- 全身を連動させたいのに、足と上半身がバラバラに動いてしまう
このギャップを埋めるには、
- 呼吸のしかた(肋骨を下げて、からだの中心を安定させる)
- 足の裏の支え方(三点支持で、地面から力を受け取る)
- 股関節で「たたむ」動き(腰ではなく股関節で曲がる)
- お尻や体幹で重さを受ける感覚
といった、“からだの使い方の土台”を一つひとつ整理していくことが必要になります。
この部分は、競技ごとの細かいフォームの前に共通する「基礎」です。ここが整うことで、
- フォームの修正がスムーズになる
- 余計な力みが減り、ケガのリスクが下がる
- 「頑張っているのに結果が出ない」状態から抜け出しやすくなる
といった変化が起こりやすくなります。
「もっと頑張る」だけではなく、 「どう力を抜いて、どう全身をつなげるか」という視点が入ると、同じ練習でもからだへの残り方が変わってきます。
当院でお手伝いできること
めがね先生の整体院では、
「長く競技を続ける中で、トップ選手ほど自然と身につけている“脱力と連動のコツ”を、成長期の選手や一般のスポーツ愛好家の方にも分かりやすく整理してお伝えする」 ことを目的に、からだの使い方トレーニングを行っています。
具体的には、こんなことを大事にしています
- 短時間のソフトな施術で、全身のこわばりや偏った負担をやわらげる
- 呼吸・足の支え・股関節の使い方などを、シンプルな動きの中で体感してもらう
- 各競技の動き(走る・蹴る・投げる・ジャンプする 等)にどうつなげていくかを、一緒に整理する
- 自分で続けられる、短いセルフエクササイズや意識のポイントをお渡しする
当院でお伝えするのは、「このフォームが絶対正解です」というスポーツ技術そのものの指導ではありません。
どの競技にも共通する、
- 力を抜いて
- 全身をつなげて
- ぶれない軸で動けるようにする
ための「土台づくり」です。
この土台があることで、それぞれの競技での専門トレーニングの効果が出やすくなり、結果としてパフォーマンスアップやケガからの復帰の後押しにつながります。
こんな方に、特に知っておいてほしい考え方です
- 成長期のお子さんが、スポーツでケガをくり返している
- 部活やクラブで頑張っているのに、伸び悩みを感じている
- からだのどこかをかばいながらプレーを続けている
- 「もっと力を抜いて」とよく言われるが、具体的にどうしていいか分からない
- 社会人になってからスポーツを始めた・再開したが、からだの負担が気になる
こうした方にとって、 「脱力」と「連動」の視点に早く出会えるかどうかは、今後のスポーツ人生に大きな影響を与えます。
まとめ:今からでも、「力みすぎないからだの使い方」にシフトできる
スポーツのパフォーマンス、ケガの予防、ケガからの復帰。これらはすべて、からだの使い方と深くつながっています。
「もっと頑張る」「もっと鍛える」だけではなく、 「どう力を抜いて、どう全身をつなげるか」という視点を持てるかどうか。
その最初の一歩は、
- 「脱力と連動が大事なんだ」と“気づくこと”
- そして次の一歩は、それを“からだでできるようにしていくこと”
今が、一番若い日です。 もしこの記事を読んで、「もしかして、自分も力みすぎているかも?」と感じた方は、一度からだの使い方を見直すきっかけとして、当院をご利用いただければ嬉しく思います。
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