「首を鳴らす施術」が急に怖くなった方へ。まず不安は“正常”です
最近、首をボキッと鳴らすような施術やマッサージに関連したニュースを見て、 「自分も受けたことがある」「家族が受けている」「今度すすめられている」 そんな状況で不安になった方もいると思います。
たとえば、
- 首を鳴らされるのが怖い
- 一度受けたあと、急に不安になってきた
- 断ったら失礼かな…と思ってしまう
- 「大丈夫」と言われても、根拠が分からない
こう感じるのは、あなたが神経質だからではありません。
首まわりは、からだの中でも特に繊細なエリアです。だからこそ、慎重になっていい場所だと私は考えています。
首まわりは「結果が軽く済む」場所ではありません
首の周りには、血管・神経・脊髄など、大切なものが密集しています。 もちろん、ほとんどの方が何事もなく終わります。ですが、万一のトラブルが起きた場合、影響が大きくなりやすい場所でもあります。
だから私が大切にしたいのは、「起きる確率の話」だけで判断しないということです。
“確率が低いからOK”ではなく、“起きたら困ることは最初から避ける”──この考え方が、首には合うと思っています。
私自身の話:無知で受けて、あとから後悔しました
実は私自身、昔に2回だけ、首を強く動かすタイプの施術を受けたことがあります。
- 1回目は、勤めていた整骨院の院長にすすめられて
- 2回目は、勤めていた整形外科の上司の練習台として
当時の私は、正直いって無知でした。
その場で「これが何を狙っているのか」「どんなリスクがあり得るのか」を、きちんと理解できていませんでした。
幸い、私には大きな問題は起きませんでした。ですが、あとから知れば知るほど、 「あのときの自分は、よく分からないまま受けてしまっていたな」という思いが残り、今でも少し後悔しています。
そして、私ですらそうだったのだから、一般の方はもっと「わけも分からず」受けてしまうことがあるだろうとも感じました。
だからこそ私は、施術者として「不安が残る選択肢を押しつけない」ことを大事にしています。
不安があるなら、それは十分な理由です。
からだを預ける場面で「よく分からないまま進む」のが一番こわい、と私は思います。
当院の方針:首を「鳴らすこと」を目的にしません
めがね先生の整体院では、首を強くひねったり、ボキッと鳴らすことを目的にした施術は行いません。
代わりに、首に負担が集まってしまう背景を、全身の使い方から整理します。
首だけを狙うのではなく、呼吸・胸郭・肩甲帯・体幹・骨盤・足の支えを整えた結果として、首がラクになる状態を作ります。
「首がつらい」の原因が、首だけにあるとは限らない
首がつらい方ほど、よく見ると、
- 息が浅く、肋骨が持ち上がったまま固まっている
- 肩甲骨が動かず、首で支える割合が増えている
- 足の支えが弱く、上半身が常に“がんばって”いる
- 股関節が使えず、背中〜首でバランスを取っている
こういう状態だと、首だけをどうにかしても、すぐ戻りやすい。
だから当院は、「首を守るために、首以外から整える」という順番を大切にしています。
当院でお手伝いできること
当院では、
- 短時間のソフトな調整で、全身のこわばりや偏った負担をやわらげる
- 呼吸(肋骨を下げる)・足の三点支持・股関節でたたむ動きを整理する
- 「お尻×体幹で受ける」感覚をつくり、首の“代償”を減らす
- 自分で続けられる短いセルフケア(安全な範囲)をお渡しする
目的は、首を一時的にゆるめるだけではなく、首ががんばらなくて済む使い方へ“上書き”することです。
この症状があるときは、まず医療機関へ
ここは大切なので、やさしくはっきり書きます。
施術の前後に関係なく、以下のような症状がある場合は、整体より先に医療機関に相談してください。
- 突然の強い頭痛(いつもと違う)
- ろれつが回らない、言葉が出にくい
- 片側のしびれ・力が入らない、顔のゆがみ
- 視界の異常、激しいめまい、歩きにくさ
- 時間がたっても強い吐き気が続く
何も起きないことが多いからこそ、「もしも」に備える知識も大事です。
当院でも、来院時に状態を確認しながら、必要に応じて受診の提案を行います。
こんな方に、この記事を読んでほしいです
- 首を鳴らす施術が怖い/不安が残る
- 「やめたいのに断れない」と感じている
- 首こり・肩こりが慢性化しているが、強い施術は避けたい
- 首だけでなく、姿勢や呼吸、体の使い方も含めて整えたい
まとめ:不安があるなら「鳴らさない選択」で十分です
首の施術に不安を感じたとき、あなたが悪いわけではありません。
むしろ、その不安はからだを守るための感覚です。
私自身、無知で受けて後悔した経験があるからこそ、不安が残る選択肢を押しつけたくありません。
当院は、首を強くひねったり鳴らしたりせず、全身の連動から首の負担を減らす方針でお手伝いします。
もしこの記事を読んで、「自分も首ががんばりすぎているかも」と感じた方は、体の使い方を見直すきっかけとして、当院をご利用いただければ嬉しく思います。