デスクワーク・スマホ・家事で“手の使い方”が固まると、前腕→肩→首へと力みが伝わり、肩こり頭痛につながります。まずは手→前腕→肩の順に力みを断つ3手順で、首に来る前にブレーキを外しましょう。
薬の前にやる3手順(手→前腕→肩)
① 手:つまむ握り→“面で受ける”握りへ
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親指のはさみ込みを1割ゆるめ、小指・薬指にも配分。
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マウス・取っ手・ペンは掌に“面で当てる”意識(点で強くつままない)。
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キーボードは手首を反らさず、キーは底まで押し切らない軽さで。
② 前腕:回し過ぎない+手首はフラット
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必要最小限の回内・回外(回内=手のひらが床/回外=手のひらが天井)にとどめる。
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背屈固定を外す:手首は中間位(フラット)で保つ。
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重い物は肘を体側へ寄せてから手で扱う(遠くでひねらない)。
③ 肩:肘を近づけ、広背筋で受ける
- 肘を軽く曲げて体側へ。肩をすくめない。
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吐いて肋骨を少し下げる→胸は張らず、わき〜背中(広背筋)へ荷重を逃がす。
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視線は正面ラインに戻す(あご前突・うつむき固定を外す)。
“避けたい癖”と置き換え
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NG:親指で強くつまむ・手首反らし固定
置換:掌で面接触+手首フラット、小指側にも配分
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NG:肘を伸ばし切って遠くで持つ/操作する
置換:肘を体側へ寄せ、脇を軽く締めて広背筋で受ける
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NG:胸を張って首だけで向きを作る(肩すくみ)
置換:吐いて肋骨を下げ、体幹→胸→首の順で小さく
30秒セルフチェック
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親指の圧を1割下げ、小指側に配分すると肩の張りは減る?
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手首フラットでマウス/スマホ操作をすると首の突っ張りは減る?
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肘を体側へ寄せ、吐いて肋骨を下げると肩〜首の余裕が出る?
シーン別ミニルーティン(各30〜60秒)
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PC前:手首フラット→握り配分を整える→肘を体側へ→吐いて肋骨を下げる
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家事:持ち上げる前に肘を近づける→面で持つ→首は最後に小さく向きを合わせる
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スマホ:小指で本体を支えすぎない→親指1割ゆるめ→肩は下げたまま
Q&A
Q. マッサージだけで良くなりますか?
A.
一時の軽さは出ても、手→前腕→肩の力み連鎖が残ると再燃しやすいです。持ち方・肘位置・呼気まで整えると安定します。
Q. どんな頭痛でも対象?
A.
ここでは筋緊張型(肩こり由来)を想定。激しい頭痛・神経症状・発熱・視力異常・外傷後などは医療機関での確認を優先してください。
当院でのサポート(短時間×実践)
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使い方チェック(握り配分・手首角度・肘位置・わき/広背筋・呼気と肋骨・視線)
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短時間のソフト調整で体のこわばり(過緊張)をゆるめ、体幹×肩甲帯が働きやすい土台づくり
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実践トレーニング:時間をかけて“手まかせ→全身で受ける”へ置き換え。デスクワークや家事に落とし込み、ホームワークもご用意します。
まとめ
肩こり頭痛は、首だけを揉むより“手→前腕→肩”の力みを断つほうが近道です。面で持つ握り・手首フラット・肘を体側へ+吐いて肋骨を下げる——この3手順で、首に届く前に力みの連鎖を止められます。
一人では難しい方は、短時間のソフト調整+脱力×連動のトレーニングで定着をサポートします。当院をご利用ください。
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