腰が痛い、肩がこる、ひざがつらい──。
そんなときに、つい口から出てくるのが、
「とりあえずマッサージに行こうかな」です。
おそらく多くの方が、どこかでこの考え方を「当たり前の選択肢」として刷り込まれているのではないかと思います。
正直に言うと、はずかしながら私自身も学生時代はそうでした。整骨院でアルバイトをしていた頃は、
と、本気で思い込んでいました。
今振り返ると、かなり不思議です。
本来であれば、筋肉や関節に負担をかけているスポーツや仕事、日常の動き方そのものを見直さない限り、根本的な改善はありえないはずです。
それでも、当時の私は「どうマッサージするか」ばかりを一生懸命練習していました。
では、なぜここまで「痛いところをマッサージでほぐす」という発想が、世の中に定着したのでしょうか。
私なりに感じている背景は、次のようなものです。
こうした情報に長年さらされているうちに、私たちの中に「痛み=マッサージで取るもの」というイメージが、自然と染み込んでいったのだと思います。
私自身もその一人でした。
「とにかく上手にほぐせるようになれば、それでいい」と本気で思っていた時期があります。
では、現場でたくさんの方の体を見てきた今、どう考えているのかというと──
本当に変えるべきなのは、筋肉そのものではなく「体の使い方」だと、はっきり感じています。
たとえば、
こういった「使い方の偏り」がある限り、どれだけマッサージで筋肉を柔らかくしても、日常生活に戻った瞬間から、また同じところに負担がかかり続けます。
結果として、 「その場は気持ちよかったけれど、数日たつと元どおり」ということが繰り返されてしまいます。
ここまで読むと、「でも、マッサージを受けると体が軽くなることもあるよ?」と感じる方もいると思います。
実際、リラックスするだけでも筋肉は自然とゆるみます。
信頼している人にやさしく触られるだけで、数秒でスッと力が抜けることもあります。
問題は、「長時間・全身を強くもみほぐすこと」が、いつもプラスに働くとは限らない、という点です。
たとえば、
こうなると、その場の満足感のわりに、体にとっては“やられすぎ”になっているケースも少なくありません。
もちろん、「ただ気持ちよくリラックスしたい」という目的で長時間のマッサージを受けること自体は、何も悪いことではありません。
私がお伝えしたいのは、「痛みの改善」や「姿勢の改善」が目的のときに、マッサージだけに頼ってしまうと、どうしても限界があるということです。
過去にマッサージでラクになった経験があるほど、「今回もマッサージでなんとかなるかも」と思いやすくなります。
ですが、そのとき良くなったのは、
という要素が大きかった可能性があります。
「そもそもの負担のかかり方」=体の使い方が変わっていない限り、時間とともに同じ場所に負担がかかり、同じような痛みやコリが戻ってきます。
では、当院では何を大事にしているのかというと、
この2つのセットです。
具体的には、
といった「体の使い方そのもののトレーニング」に、しっかり時間を使います。
施術で一度ゆるめて、
日常の中で「使い方」を少しずつ上書きしていく。
このセットが整ってくると、痛みとの付き合い方が変わってきます。
ここまで読んでくださった方の中には、こんな思い当たりがあるかもしれません。
そう感じている方には、「マッサージで何とかする」という発想から、少しだけ視点をずらしてみることをおすすめします。
それはつまり、「今の痛み」だけでなく、「その痛みを生み続けている体の使い方」に目を向ける、ということです。
もちろん、マッサージそのものを否定したいわけではありません。
リラックスや気分転換としてのマッサージは、心身のケアとして大切な時間だと思います。
ただ、「痛みを本気で減らしたい」「将来を見据えて体を整えたい」という目的であれば、やはり体の使い方そのものに踏み込んでいく必要があると感じています。
「マッサージではその場しのぎだと感じている」
「これから先の体のことも考えて、使い方から整え直したい」
そう感じる方は、ぜひ一度、当院の整体と体の使い方のトレーニングを体験してみてください。
めがね先生の整体院は、あなたの「今」と「これから」を、
その場しのぎではない体の使い方から一緒に整えていくお手伝いをいたします。
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