沖縄めがね先生の整体院

沖縄の「めがね先生の整体院」は、正しい体の使い方を覚えて、腰痛・肩こり・姿勢の歪みなどを根本から改善する整体です。

古流柔術と武医同術から生まれた整体の考え方

古流柔術との出会いが、私の整体をつくりました

古流柔術と体の使い方のイメージ

私の整体のやり方は、古流柔術の「体の使い方」をベースにしています。

ここでは、私がどのようにその技術と出会い、今の整体の考え方にたどり着いたのかを少しお話ししたいと思います。

塩田剛三先生との「画面越しの出会い」

今から約25年前、テレビで合気道の塩田剛三先生を見たことが、すべての始まりでした。

小柄で、当時すでに70歳を超えているようなお歳にもかかわらず、屈強な男性たちを軽々と投げ飛ばしていく――その姿を見たとき、「こんな体の使い方があるのか」と強い衝撃を受けました。

「どうしても、この技を自分の体で体験してみたい。」そう思いましたが、すでに塩田先生は亡くなられており、直接教わることはできませんでした。

そこで、似たようなことをされている先生を必死に探し始めました。

卜傳流柔術・大東流合気柔術との出会い

そんな中で出会えたのが、卜傳流柔術の甲斐国征泰心先生でした(卜傳流柔術:戦国武将・塚原卜伝の流れを汲む古流柔術)。

甲斐先生の技を初めて体験したとき、私は本当に「訳も分からず」投げ飛ばされました。

何が起きたのか分からない。

けれど、体はきちんと崩されていて、気がついたら倒されている。

その不思議な感覚と感動は、今でも鮮明に覚えています。

そのとき甲斐先生は、「塩田先生の技は、もっとすごいですよ」とおっしゃっていて、私はますますこの世界にのめり込んでいきました。

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「どうしてこんな小さな力で、ここまで体が崩されてしまうのか?」―― その疑問と感動が、今もずっと私の原動力になっています。

そこから、古流柔術系の雑誌として有名な『月刊 秘伝』を読み漁り、さまざまな流派や先生方の記事を追いかける日々が始まりました。

その後、大東流合気柔術(合気道の源流の一つとされる古流柔術)で有名な岡本正剛先生の講習会にも、何度か参加させていただきました。

岡本先生はとてもやさしく、口調も穏やかで、だれに対しても分け隔てなく接してくださる先生でした。

技術はもちろんですが、「人としての在り方」も含めて、多くを学ばせていただきました。

八光流との出会い──「これだ」と思った瞬間

ちょうど同じ頃、『月刊 秘伝』に掲載されていた八光流柔術の後藤重信先生(愛知県)の記事が目に留まりました(八光流:小さな力で相手を制することを重視し、「挑まず、逆らわず、傷つけず」を理念とする柔術)。

「一度、体験だけでもしてみたい。」本当にただの興味本位で、後藤先生のもとへ体験にうかがいました。

しかし、その体験こそが、私にとっての「転機」になりました。

後藤先生も塩田先生と同じように小柄です。

私はこれまでも、さまざまな先生の講習会に参加するたびに、「忖度はしない(ただし失礼のないように気をつけながら)」という気持ちで、本気で先生方の技にかかっていきました。

八光流でも同じように全力でかかっていったのですが、結果は何度やっても同じ。

簡単に組み伏せられ、しかも何が起こったのか自分ではよく分からない。

その瞬間、 「ああ、私が追い求めていたのは、まさにこれだ」と強く確信しました。

そこから八光流にのめり込み、後藤先生の下で2年ほどご指導を受けた後、八光流本部道場(埼玉県大宮市)にも通いながら、ひたすら技の研鑽に打ち込むようになりました。

柔道整復師という道へ──「活法」とのつながり

その後、「柔道整復師」という資格があることを知りました。

古流柔術の「活法(かっぽう)」がルーツにある資格――という程度のざっくりした知識しかありませんでしたが、「八光流柔術と、きっとどこかで親和性があるはずだ」と感じて、この資格を選びました。

ところが、実際に学校に通い、卒業して整形外科クリニックや整骨院・治療院で働いてみると、かつての活法の面影は、形としてわずかに残っている程度で、本来の「体の使い方」という視点は、ほとんど失われているように感じました。

そこで私は、八光流柔術と活法の親和性を、自分なりに高める研究を始めました。

あるとき、脱臼や骨折の整復治療を行っている最中に、これまで学んできた武術的な体の使い方と、柔道整復師としての整復技術が「ガチッ」と噛み合う瞬間がありました。

「ああ、自分がやってきたことは間違っていなかったんだ。」そう確信できたとき、思わず震えがきたことを覚えています。

理学療法・リハビリ文献を読んで感じた「物足りなさ」

多くの理学療法やリハビリの文献を読んでいく中で、結局みんなが言っていることは、突き詰めれば「体をいかにうまく使うか」という一点に集約されているように、私には思えました。

ただし、その多くは、

といった、「構造の説明」や「局所的なアプローチ」で終わってしまうことがほとんどでした。

本当に必要なのは、 その構造を、日常生活や動作の中で「どう正しく使うか」を身につけるトレーニング なのですが、そこまで踏み込んでいるものは、残念ながら多くはありませんでした。 そして、そうした「使い方」まで丁寧に書かれているものがあっても、そこで語られていることを自分の体で体現し、 人にも伝わる形で落とし込める指導者は、実際の現場ではごく一握りだと感じています。

痛みの多くは「体の使い方」の問題

武術というと「相手を倒すイメージ」が強いかもしれません。

しかし本質は、「いかに効率よく、ムダなく体を使うか」を徹底的にトレーニングすることだと、私は考えています。

これはそのまま、現代の肩こり・腰痛・ひざの痛み・姿勢不良などにもつながります。

今、整形外科クリニックや病院・整骨院で多くの方が抱えている症状の大半は、「体を効率よく使えていないこと」から生じている部分が、とても大きいと私は感じています。

もちろん、マッサージや電気治療、湿布、注射などがまったく不要だと言うつもりはありません。

ただ、これらだけで治療が完結してしまうと、「そもそもの体の使い方は変わっていない」という状態のままになってしまい、どうしても限界があります。

これは、私自身が四か所の整形外科クリニック、四か所の整骨院・治療院で働いてきた経験から、強く感じていることです。

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「その場しのぎ」ではなく、体の使い方そのものを変えていくことが、結局いちばんの近道だと、今ははっきりと言えます。

「武医同術」と今の整体

八光流柔術で学んだ「体の使い方」と、整形外科クリニックでの骨折・脱臼の整復治療、その後のリハビリ業務に携わってきた経験は、今の私にとって大きな財産です。

武術の世界にはもともと、「武術(武)と医療(医)は、本来同じ土台の上にある」という意味の 「武医同術」という言葉があります。

現場での経験を重ねる中で、私自身も「ああ、本当にその通りだな」と強く実感するようになりました。

私の整体では、

を大事にしています。

武術で培われた「効率の良い体の使い方」と、医療現場で身につけた「安全性や解剖学的な知識」を、できるかぎりバランスよく融合させる――それが、私の目指している整体です。

これまで関わってくださった先生方、そして学びの機会をくださったすべての方々には、本当に感謝しています。

その学びを、今度は「体の使い方で悩んでいる方」「痛みで日常生活がつらくなっている方」に還元していければと思っています。

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