体は壊れてからでは遅い。でも遅くても無駄ではないと現場で感じた話
この患者さんを担当したとき、忘れられない思いがあります。
この写真は、整形外科で勤務していた頃、実際に私が担当していた患者さんです。
背骨をいつの間にか骨折し、手術を受けた後も、 背中が大きく丸まり、腰痛などの不調が続いている状態でした。
「もっと早く出会えていたら」 当時、何度もそう思いました。
リハビリを担当しながら、ずっと考えていました。
もし20年早く、この方の体の使い方に関われていたら。
ここまで状態が進行せずに済んだのではないか。 そんな思いが頭から離れませんでした。
ただ同時に、もう一つ感じていたことがあります。
今からでも、体にかかる負担は変えられる。
骨の形そのものを元に戻すことはできません。
しかし、体の使い方が変われば、 日常の動きの中でかかる負担は確実に変わります。
実際に、少しずつでも動きが変わることで、 痛みの出方や体の楽さが変わっていく場面を何度も見てきました。
ただ現実として、 長年続いてきた体の使い方を変えることは簡単ではありません。
頭では理解できても、 体がすぐに変わるわけではない。
そのもどかしさを感じることも多くありました。
それでも、 この経験が今の自分の考え方の土台になっています。
体は壊れてからでは遅い。 でも、遅くても無駄ではない。
だからこそ今は、 一人ひとりの体の使い方にしっかり向き合うことを大切にしています。
マッサージやストレッチは、 体をゆるめたり一時的に楽にするためにはとても有効な方法です。
ただ、そのゆるみも一時的なもので、 体をこわばらせている原因そのものが変わらなければ、 元の状態に戻ってしまうことが多いのが現実です。
長年の体の使い方が積み重なって起きている状態では、 それだけで体が大きく変わることは少ないと感じています。
体の使い方そのものを見直すことが、負担を減らすためには重要です。
もし今、体に不安を感じている方がいれば、
まだ間に合う可能性はあります。
そのために何を変えるべきか、 しっかり向き合っていきたいと思っています。

