なぜ大人になると『体の使い方』を見直す必要があるのか

大人になってから体の使い方を見直す意味

なぜ大人になると「体の使い方」を見直す必要があるのか

「体の使い方」と聞くと、 スポーツをしている人だけに関係する話のように感じるかもしれません。

でも私たちは毎日、 立つ、歩く、座る、しゃがむ、腕を上げる、物を持つなど、 たくさんの動きを繰り返しています。

そして、こうした動きは、 生まれたときから上手にできるわけではありません。

子どもは成長する中で、 さまざまな遊びや生活を経験しながら、 少しずつ自分の体を上手に使えるようになっていきます。

実は文部科学省の「幼児期運動指針」にも、 その過程について興味深いことが書かれています。

成長とともに、無駄な動きや力みなどの過剰な動きが少なくなり、 動き方が上手になっていくという考え方です。

私はこの部分をとても大切だと考えています。

なぜなら、大人になったからといって、 誰もが自分の体を効率よく使えているとは限らないからです。

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子どもの動きは、最初から上手なわけではありません

小さな子どもの動きを見ていると、 大人とは少し違うことに気づきます。

走るときに体全体に力が入ったり、 何かを投げるときに必要以上に大きく体を動かしたり、 バランスを取るだけでもぎこちなかったりします。

でも、これはおかしなことではありません。

子どもは、 立つ、歩く、走る、跳ぶ、登る、投げる、捕るなど、 さまざまな動きを経験しながら、 少しずつ自分の体をコントロールすることを覚えていきます。

最初はたくさん力を使っていた動きも、 何度も経験していくうちに、 必要以上に頑張らなくてもできるようになります。

「できるようになる」というのは、 単に筋力が強くなるということだけではありません。

余計な力が減り、 必要なところを必要なだけ使いながら、 より滑らかに動けるようになっていく。

それも「動きが上手になる」ということの一つです。

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文部科学省が示している「動きの洗練化」

文部科学省が公表している「幼児期運動指針」では、 幼児期の動きの獲得について、 「動きの多様化」と「動きの洗練化」という考え方が示されています。

「動きの多様化」は、 立つ、歩く、走る、跳ぶ、投げる、捕るなど、 経験する動きの種類が増えていくこと。

そして「動きの洗練化」は、 基本的な動きそのものが、 少しずつ上手になっていくことです。

文部科学省「幼児期運動指針」より

「無駄な動きや力みなどの過剰な動きが少なくなり、 動き方が上手になっていく時期である。」

出典: 文部科学省「幼児期運動指針」

私が特に注目しているのは、 「力み」や「過剰な動き」が少なくなっていくことも、 動きが上手になる過程として捉えられているというところです。

たくさん力を入れれば、 体を上手に使えているわけではありません。

むしろ、動きに慣れてくると、 必要のないところまで頑張らなくても、 目的に合った動きができるようになっていきます。

「余計な力を使わずに動けること」は、 特殊な考え方ではなく、人が動きを身につけていく過程そのものに含まれています。

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本来は、遊びの中で身につけていくもの

では、子どもはどうやって体の使い方を覚えるのでしょうか。

「肩の力を抜きなさい」

「股関節をこの角度で動かしなさい」

と、一つひとつ細かく教わるわけではありません。

走ったり、跳んだり、転がったり、 登ったり、投げたり、捕ったり。

いろいろな遊びを繰り返す中で、 自分の体をどう動かせばよいのかを少しずつ学んでいきます。

文部科学省の指針でも、 幼児期には遊びや生活経験を通して、 多様な基本的な動きを経験することが重視されています。

ただし、 誰もが同じ環境で育ち、 同じような運動経験をしてきたわけではありません。

運動が得意だった人もいれば、 外で遊ぶ機会が少なかった人もいます。

また、子どものころには問題なくできていたとしても、 大人になってからの仕事や生活習慣、 長時間同じ姿勢を続ける生活などによって、 体の使い方が変わっていくこともあります。

ですから私は、 「子どものころにできなかったから今の症状がある」 と単純に考えているわけではありません。

ただ、 大人になった今の自分がどんな動き方をしているのかを確認することには、 意味があると考えています。

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大人になれば、体の使い方は完成しているのか

大人になると、 立つことも歩くことも普通にできます。

だから、 「自分はちゃんと体を使えている」 と考えるのは自然なことだと思います。

でも実際に体の動きを見てみると、 同じ動作でも人によって使い方はかなり違います。

例えば、

  • 腕を上げるたびに首や肩まで強く力む
  • しゃがむときに股関節をあまり使わず、膝や腰だけで頑張る
  • 体をひねるときに、胸や股関節が動かず腰だけに動きが集まる
  • 立っているだけなのに、脚やお腹を必要以上に固めている
  • 呼吸するときに、首や肩まで大きく力が入る

本人にとっては、 それが何十年も続けてきた「普通の動き」なので、 自分では気づかないこともあります。

そして私は、 肩こりや腰痛などがあるからといって、 こうした体の使い方だけが原因だと決めつけることはしません。

痛みには、 組織の状態、病気やけが、生活環境、睡眠、仕事、 心理的な要因など、さまざまなものが関係します。

そのうえで、 特定の場所ばかりに負担が集まる動き方をしているのであれば、 そこを見直すことも一つの選択肢だと考えています。

スポーツについても同じです。

筋力をつけることや技術を練習することだけではなく、 どこに力が入り、 どこが動き、 全身がどう連動しているのかを見ることは大切です。

大人になったからといって、体の使い方まで自動的に完成しているとは限りません。

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大人になってから見直す意味

「子どものころに身につけるものなら、 大人になってからでは遅いのでは?」

そう思う方もいるかもしれません。

でも私は、 大人になった今からでも、 自分の体の使い方を知り、見直していく意味はあると考えています。

ただし、 長年続けてきた動き方は、 一度説明を受けただけで完全に変わるとは限りません。

頭では、 「こうすればいい」 と分かっていても、 動いた瞬間にはいつもの癖に戻ることがあります。

これは珍しいことではありません。

新しい動きを何度か繰り返しながら、 少しずつ「考えなくてもできる動き」にしていく必要がある場合があります。

だから私は、 体の使い方を見直すことを、短期間で正解の形に矯正することだとは考えていません。

自分がどう動いているのかを知る。

余計に頑張っているところに気づく。

今までとは少し違う動き方を試してみる。

そして、それを何度か繰り返す。

そうやって少しずつ、 自分にとって無理の少ない動き方を探していくことが大切だと思っています。

「一度で体を正しい形にする」のではなく、 自分の体の使い方そのものを少しずつ見直していく。 それが当院で大切にしていることです。

めがね先生

文部科学省の「幼児期運動指針」は、もちろん大人の肩こりや腰痛について書かれたものではありません。ただ、「動きが上手になる過程では、余計な力みや過剰な動きが少なくなっていく」という考え方は、私が体の使い方を見るうえでも、とても大切な視点だと考えています。

当院では、痛い場所だけではなく「どう体を使っているか」も確認します

痛みがある場所を揉んだり、 姿勢の形だけを整えたりすることを目的にはしていません。

姿勢や歩き方、足部の状態、関節の動き、 筋力、呼吸、力の入り方などを確認しながら、 その人が普段どのように体を使っているのかを見ていきます。

例えば、

  • いつも同じところに力が入ってしまう
  • 動くとすぐ首や肩が力む
  • 姿勢を意識すると逆に体がつらくなる
  • スポーツで力んでしまい、思うように動けない
  • 自分の体の使い方を一度きちんと確認したい

このような方は、 痛い場所だけではなく、 体全体の使い方を一度見直してみるのも一つの方法です。

大人になった今からでも、自分の体がどう動いているのかを知ることから始められます。

余計な力を使わず、必要なところを必要なだけ使える体へ。 当院では、そのための「体の使い方」を一緒に確認しています。

沖縄・豊見城市で、痛い場所だけではなく、姿勢や動き、体の使い方まで含めて見直したい方はご相談ください。