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骨折で固定が長かった為に拘縮してしまった指

手の指の骨折で固定が長かった為に、拘縮してしまいました。

無理やり左手を使って、曲げれば右手がグーの形になるのですが、数分するとすぐに手のひらに指先がつかなくなってしまいます。

リハビリ期間も終了してしまい、医者からも「これからは拘縮とうまく付き合って行く事を考えて下さい」と言われました。

何でも良いので、拘縮が良くなるかも(治るかも)という情報がありましたら、是非教えて頂きたいと思います。

宜しくお願い致します。

A 回答

拘縮とは

骨折・脱臼・捻挫、その他軟部組織(皮膚、筋肉、靭帯など)損傷などの治療に際しては長期の固定を必要とする場合があります。

しかし、長期の固定は同時に関節の拘縮(こわばり)や筋肉の萎縮、筋力の低下などを引き起こします。これが拘縮です。

まったく関節拘縮や筋萎縮を残さずに済ますことは不可能であり、関節拘縮や筋萎縮に対するリハビリが必要となります。

したがって、治療に際しては出来る限りこれら関節の拘縮、筋肉の萎縮、筋力の低下といったものを防ぎ、身体の機能保持重要な筋力の保持、もしくは回復に努めることが順調な治療経過を得る事につながります。

リハビリは固定した日から始める

整形外科勤務時代は骨折の整復、固定、そしてリハビリまでを担当していました。 骨折して固定までは分かるのですが、質問者さんのリハビリはどういったことをされていたのでしょうか?

私の場合、指の固定をしたその日から、固定した指以外の肩や肘、体幹、膝、足首などを動かしてもらうように指導していました。

一見関係がないように思えるかもしれませんが、いざ骨がつながり始め、本格的なリハビリを開始したとき、負傷部位につながる筋力や可動域が落ちていると連動する部位の調整も必要となり、結果的にリハビリに要する期間が長くなります。

もちろん負傷直後は痛みも強い上に、骨折部位の周辺は炎症や筋肉の破損を伴っていることが多く、まずは負傷部位(骨折部)を安静に骨を正しい部位へ安定させることが最重要となります。

ただし、筋肉や関節は数日動かさなかっただけでも萎縮や拘縮が始まりますので、痛みを伴わない部位のリハビリは負傷後数日後もしくは骨折の処置をした後から始めることが理想となります。

リハビリの重要なポイント

指のリハビリと一緒に肩回しや肘の曲げ伸ばし、手首の掌背屈、回内、回外、体幹の回旋などを続けてください。そしてリハビリを行うときは

雑に動かさずに、その関節の正しい動きをイメージしながらゆっくり丁寧に動かしてください

正しいイメージを持たずにただ動かしているだけだと、現状の可動域の範囲を超えてくれません。その先に行きたいのであれば、正しい関節の動きをイメージしたうえで、そのライン上を常に攻めないといけません。

健側の指をゆっくり動かして研究してください。指は思っている以上に複雑な動きをしています。筋肉も「手の内にある内在筋」と「肘からきている外在筋」が存在します。解剖学の知識は必要ですね。

もし難しいようであれば、お近くで拘縮のリハビリを行えるところを探してください。ただし、病院でも難しいリハビリなので病院以外で正しくリハビリを行える治療院はかなり少ないですが…

拘縮はいつの間にか治ることはありません。毎日、四六時中、地道に攻めのリハビリを続けるしかないのです。

そして意外と思うかもしれませんが拘縮のリハビリは精神状態がとても重要なんです。私は臨床現場で何度も思い知らされました。ですので、必ずリラックスしながら行うように心がけることが重要です。



私が整形外科勤務時代に行っていた骨折のリハビリ

骨折をすると骨がズレます。そのままだと神経や血管を傷つけてしまうため早急に骨を元の位置に戻します。その後ギプスなどで固定をします。

どういう固定をどういう角度でどれくらいの期間行うかで予後が決まります。それらが適切であると固定を外した後のリハビリの成績も良くなります。

私が担当した患者様の動画

※ご視聴の際は、音声が出ますのでご注意下さい。



左手首を骨折しギプス固定を一か月程度した結果、関節周囲の皮膚や筋肉等が固まっています。

全く動かすことが出来ず、動かすと強い痛みが出る状態です。ギプス除去後には、手術であろうと保存療法であろうと程度の差こそあれ、必ず起こるものです。

[上の動画]骨折して一か月後の様子(リハビリ初日)

[下の動画]骨折して二か月後の様子(リハビリ一か月後)

だいぶ動きが良くなりました。この方は、転んで手をついた際に骨折し手首が反対に折れ曲がっており、正しい位置に整復・固定する施術を行いました。

長いお付き合いになりましたが、今では手首が元通り動くようになりました。

こうしたリハビリは痛く辛いものなのですが、ご本人・ご家族が一生懸命頑張って下さったので改善に至りました。

整復から終了まで担当させて頂きました。信頼して頂けたのだと、嬉しく誇りに思います。

橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)治療の経過

上でご紹介したリハビリ動画の患者様の実際のレントゲン画像です。

骨折治療初日

骨が折れて横と後ろにずれています。更に筋肉に引っ張られて骨が短くなっています。

骨折治療2日目

折れた部位を引っ張ってずれを整えてから固定しました。極力痛みを与えないように愛護的に行います。固定は神経を圧迫せずかつ再度ずれないように細心の注意をはらいました。
※実際に私が行った治療動画

骨折治療8日目

骨のずれも神経損傷がないことも確認。問題なし。この時期から患部以外の関節も積極的に動かすことで予後が良くなります。ただし指を動かしすぎると手首の骨がずれるので細心の注意を払って積極的に動かしてもらいました。

骨折治療15日目

腫れが引いてきて固定が緩む頃なので、ここでさらに強固なギプス固定に変更。

骨折治療21日目

まったくずれていないのでかなり良好です。固定や整復が甘いと骨がずれてくっついてしまいます。そうなってしまったら手術になります。そのため、休みの日も患者さんの骨がずれていないか気になるようになります。一週間度のレントゲンでずれていないことが確認できると心からホッとしました。

骨折治療29日目

レントゲンで問題ないのを確認後固定終了。患部の本格的なリハビリ開始。

骨折治療35日目

リハビリは痛みとの闘いです。涙目になりながら頑張っていただきました。骨折部はまだまだ不安定ですがリハビリの時期を見誤ると後遺症を残してしまうため細心の注意を払って可動域訓練を行います。

骨折治療43日目

骨折治療54日目

この頃になると骨折部も大分白くなってきています。これは新しい骨ができている証拠です。骨も滑らかな曲線を描いています。初日のレントゲン↓と見比べると骨の短縮と後ろに倒れていたのが改善しています。あとは骨折前の可動域と筋力を取り戻すだけです。

骨折治療初日